ビルマのサイクロン被害、そして中国四川省での大地震への
災害救助活動が急がれている。
ビルマの方はようやくさ外国からの人的支援の受け入れも
始まり、支援が本格化するのはこれからのようです。
中国の方も、連日、救助の様子が伝えられています。
一方、思いの外目立っていないのが空からの支援。
災害により陸路交通網のインフラがズタズタになるのは
容易に想像できることであり
被災地に素早く入り、人道支援を行うには
例えば日本であれば、自衛隊の汎用ヘリであるUH-1や
C-130輸送機を飛ばして、救助要員と支援物資を
被災地入りさせることが重要なはず。
が、中国での支援のやり方を見ていても
陸路の交通網が破壊されて、地上部隊が立ち往生している
といったような報道は耳にすれど
ヘリが飛んでいる様子を目にし出したのはここ最近のこと。
半面、C-130のような輸送機が飛んでいるところなど
今のところ見ていないのだが
空中機動力があまり活用されているように
見えないのはどういうことなのだろうか?
地上部隊の支援ばかりが目立っているが
あれほど陸路の交通網が破壊されているのであれば
空からの支援を災害救助の初動で
行うべきではなかったのか?
人民解放軍地震対策災害救済指揮グループ弁公室によると
16日までに軍は輸送機10機を投入
被災地での物資輸送、空中投下には
輸送機4機が投入され10回出動しているという。
ヘリコプターは47機を投入、出動回数は102回を数え、
これまでに365人と物資160.5トンを輸送したらしいのだが…。
災害発生からすぐに
空中機動力を生かした援助体制を確立したとは思えない。
米軍航空機動隊も、ビルマと中国で
災害救助を行うために待機中だ。
ビルマの方へは、米軍がC-17輸送機を飛ばしたようだが…。
米軍航空機動隊による広報より。
アセアンさんが詳細な解説をしてくれています。
参照:(http://aseanlethualook.spaces.live.com/blog/cns!121141892351AD6C!1407.entry)
AMC posturing to support China, Burma humanitarian relief
米国航空機動隊、中国とビルマに対して、人道援助に乗り出す姿勢見せる
by Maj. Dave Huxsoll
Air Mobility Command Public Affairs
5/16/2008 - SCOTT AIR FORCE BASE, Ill. -- Mobility Airmen are posturing for possible relief efforts for victims of China's earthquake, planners from the 618th Tanker Airlift Control Center said Friday.
2008年5月16日 イリノイ州・スコット空軍基地:航空機動隊員は、中国でき起きた地震の被害者の救助活動を可能な限りで行う用意がある。第618航空管制室は金曜日、そのように発表した。
While the 618th TACC has no defined requirements to provide military airlift assistance, at least one AMC aircrew is on alert to fly an Air National Guard C-17 already in the region, and other aircrews may be placed on alert, said Thomas Janisse, 618th TACC contingency planner.
618番航空管制室に対して、中国から軍用機による支援を求める明確な要請があったわけではないが、少なくとも航空機動隊員1人が搭乗したC-17輸送機は中国の被災地上空を警戒態勢で飛行中であり、他の航空機動隊員も警戒態勢にあると第618航空管制室の偵察隊員であるトマス・ジャニセ氏は説明する。
"AMC crews participating in the annual Cobra Gold exercise have been standing by in Thailand," Mr. Janisse said. "They are ready to support relief efforts in China or Burma if called upon to do so." The 618th TACC at Scott AFB is the 18th Air Force hub for planning and directing tanker and transport aircraft operations around the world.
ジャニセ氏は「多国間共同訓練(コブラ・ゴールド)に参加している航空機動隊員がタイで待機している」と述べた。ジャニセ氏によると、「待機しているメンバーは、要請があれば、中国かビルマで救援活動に当たる準備ができている」という。スコット空軍基地の第618航空管制室は18番空軍のハブ空港であり、世界中の空中給油機や輸送機の計画・指揮を行っている。
Chinese officials say more than 22,000 deaths have been confirmed and almost five million have been left homeless by the earthquake which hit China's southwestern Sichuan Province earlier this week.
中国当局によると、今週初めに中国南部の四川省で起きた地震により、22,000人以上が死亡し、500万人以上が住処を失ったと公表している。
Cyclone Nargis ravaged Burma earlier this month, and left as many as 100,000 dead and millions homeless. Two C-17 crews from McChord AFB, Wash., are currently on alert to support relief operations in that country. The 621st Contingency Response Wing from McGuire AFB, N.J., is also on alert. Their mission is to provide tailored units that can quickly open airfields in remote locations and extend AMC's ability to deploy people and equipment around the globe.
今月初頭にビルマを襲ったサイクロン「ナルジス」により、10万人以上が死亡し、何百万もの人が住処をうしなったままとなっている。ワシントンのマコード空軍基地ではC-17輸送機2機が、ビルマで救援活動を行うため、現在警戒態勢にある。ニュージャージ州のマクガイア空軍基地でも、第621緊急航空隊が警戒態勢に入っている。こうした空軍基地の任務は、離れた地域の飛行場に編成部隊を素早く展開し、航空機動隊の人と設備を世界中に派遣できる能力を拡大していくことにある。
Gen. Arthur Lichte, AMC commander, visiting McChord AFB Thursday, said AMC is experienced in responding to natural disasters, noting AMC's role in relief efforts following Hurricane Katrina and the Pakistan earthquake in 2005.
航空機動隊のアーサー・リヒテ指揮官は火曜日、マコード空軍基地を訪れ、ハリケーン・カトリーナの米国上陸や2005年のパキスタン大地震の際、災害救助活動で果たした役割を鑑みれば、航空機動隊は自然災害への対応でも経験を積んでいると語った。
General Lichte said every time an AMC aircraft lands anywhere in the world, it is a symbol of hope.
リヒテ指揮官は、航空機動隊が世界のどこかで活躍しているということは、希望の象徴であると常々述べている。
"We've been called on to do this before. It may be in the middle of an earthquake, it may be in the middle of a tsunami, it may be in the middle of a cyclone. It's there to provide hope for the people who see it," he said. "It brings food, it brings equipment, it brings medical supplies, and it may be taking people out of harm's way and transporting them to another place."
リヒテ指揮官は「我々はかつても要請に従い、救助活動を行った。大地震、津波、サイクロンの被害の中、救助活動を行ってきたのである。救助活動は、人々に希望をもたらすものである」と述べる。さらにリヒテ指揮官は「航空機動隊の救助活動は、食糧や備品、医薬品などを運び、人々を被害から遠ざけ、別の場所へ運ぶことが出来る」と説明した。
During Hurricanes Katrina and Rita the 618th TACC tasked nearly 900 sorties to support relief efforts, and mobility forces moved more than 14,600 passengers, nearly 3,000 patients, and hauled the equivalent of 686 semi-truckloads of supplies to and from the Gulf Coast region.
ハリケーンのカトリーナとリタが米国に上陸した際、第618航空管制室は救助物資を運ぶよう900回近い出動を命じた。航空機動隊の輸送機は14,600人以上の救助要員と約3,000人の患者を運び、メキシコ湾岸地域にトラックの積み荷に相当する物資を686個輸送した。
Within the first 24 hours of Katrina's landfall, the 618th TACC aggressively moved search-and-rescue teams and their equipment to Louisiana, and then quickly shifted focus to a hub-and-spoke operation to rescue patients and bring in supplies.
カトリーナの上陸から24時間以内に、第618航空管制室は積極的に捜索・救助隊員と備品をルイジアナに輸送した。即座に、中心となる大型空港に周辺空港からの便を集中させる航空路線システム(ハブ・アンド・スポーク)に移行し、被災民を救助し、物資を供給した。
During Pakistan earthquake relief operations in 2005, the 621st Contingency Response Wing supported 273 U.S. missions, and provided 15,294,000 pounds of relief supplies, including more than 93,000 sleeping bags and 292,000 blankets. The wing also loaded 587 trucks and processed 4,481 pallets.
2005年のパキスタン地震における救助活動では、第621緊急航空隊が米国の273の救助活動を支援し、15,294,000ポンドの救援物資を供給した。これには9,3000個以上の寝袋と292,000枚の毛布が含まれていた。航空隊はまた、587個の積み荷を4,481の荷台に乗せ、運んだ。
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